吉田良が所属する会派「名和会」で三重県内3市を視察しました。
6:30に名取駅に集合、JR線で仙台駅まで向かい、7:21発のはやぶさ号に乗りました。
東京駅で9:09発ののぞみ号に乗り換え、名古屋駅に着いたのは10:45。
名古屋駅から11:05発の関西本線特急に乗り、初日の視察先である桑名市に到着しました。
駅舎内の食堂で昼食をとり、タクシーで視察先の桑名福祉ヴィレッジに向かいました。
今回は市役所や市議会ではなく、調査対象施設での視察となりました。
初日の視察項目は「桑名福祉ヴィレッジ整備事業について」です。

桑名福祉ヴィレッジは、養護老人ホーム、母子生活支援施設、保育所、児童発達支援センター、生活介護事業所、店舗、そして会議室などのセンター施設を一体的に整備した複合施設で、令和4年4月にオープンしました。
子どもから高齢者まで、自然な交流が生まれ、障害のあるなしや年齢を超えて、共に過ごすことが当たり前な社会の実現を目指し、縦割り行政の打破という桑名市長の強い熱意によって整備され、桑名市社会福祉協議会が運営を行っています。
保育所と養護老人ホームが一体であることにより、子どもへの読み聞かせや、畑での収穫などの交流が自然に生まれるほか、厨房があることで母子生活支援施設の入所者にも食事を提供できるなど、さまざまなメリットがあるということです。
施設紹介の資料をもとに、AIによる解説が入った説明を受けました。

それからひとつひとつの施設を順に、説明を受けながら見学させていただきました。
まずは母子生活支援施設「らいむの丘ハイム」から。
DVなどによってたどりついた母子が、新しい人生の一歩を踏み出す場所となるよう、母子支援員、少年指導員、保育士、心理士などが支援する、定員10世帯の施設です。
それぞれ入所者が生活するスペースのほかに、子どもの自習などにも利用できる集会室が備わっています。

次に養護老人ホーム「シルバーサポート らいむの丘ハウス」
すぐ近くで子どもたちの声が聞こえ、笑顔が見られることで、入所する高齢者の方も自然に明るく前向きになれる施設です。

この日はちょうど移動販売が行われていました。

養護老人ホームと向かい合うように、定員90人の保育所が配置されています。
保育士も社会福祉協議会の職員で、子どもたちが豊かな人間関係の中で自ら関わったり感じたり、夢中になって遊びながら生き生きと過ごせる運営が行われています。
児童発達支援センターには、身体感覚を身に着けるための遊具などが設置され、ちょうど先生方が打ち合わせを行っていました。

生活介護事業所は、18~65歳の重度の障害がある方に対し、入浴、食事、作業、余暇を提供する、ゆったりと過ごせる空間として整備されています。
店舗「アルモニカフェ」だけは、外部の事業者がテナントとして入っています。
障がい者サービス事業所の商品のほか、有名店の餃子なども販売されているということです。

「誰一人取り残さない」という理念に基づき整備され、利用者にとっても満足度の高い施設であるだろうと感じました。

15:00に視察を終了し、タクシーで桑名駅へ向かいました。
16:02発の近鉄名古屋線特急に乗り、16:46に宿泊地の津市に到着。
2日目の調査事項は「三重大学・津市子ども教育センターについて」です。
初日と同じく、市役所ではなく直接現地へ向かいました。
9:30に津駅からタクシーに乗り、三重大学・津市子ども教育センターのある三重大学教育学部附属小学校に到着。
10:00から視察が始まり、最初に施設について説明いただきました。

お忙しい中、津市職員だけでなくセンター長である三重大学教育学部教授の岡野昇先生からも、詳しく施設の運営等についてお話がありました。
三重大学・津市子ども教育センターは、不登校児童生徒への教育支援や実践研究による教職員の専門性向上などを目的に、令和5年度から共同運営が始まりました。
平成16年の連携協定締結、平成18年度から始まった大学隣接中学校区の学校園への学習及び活動支援、平成29年から始まった津市内在住の外国人中学生の学びの共同支援、令和2年度の学習支援システム(津市eーLearningポータル)の構築など、長年にわたる協力関係があったからこそ、大学と行政との共同運営というハードルの高い事業が実現したと言えます。
説明が終わり、施設内を見学させていただきました。
あゆみ教室は言語通級指導教室です。

はばたき教室は情緒等通級指導教室です。
これら通級教室は約50人が利用し、3名の教員が指導・支援にあたっています。

教育相談室は独立した3部屋からなり、幼児・児童・生徒とその保護者、教職員を対象に、心や体の発達、行動、生活や学習の教育相談を実施しています。
公認心理士など3名の専門の相談員が常駐しています。

教育支援センター(ほほえみ教室)は、不登校児童生徒に対し、3名の指導員が指導、支援を行っています。
小学校13校、中学校13校から、1日平均6.4人が通室しています。(令和7年度実績)

三重大学と津市との連携による実践的な研究も行われ、不登校調査のデジタル化や、「不登校支援ガイドライン」の策定などの成果にも結び付いているということです。

11時過ぎに視察は終了し、津市に連泊しました。
3日目は津駅を7:55発の近鉄名古屋線急行に乗り、近鉄富田駅で三岐鉄道三岐線に乗り換え、9:32に伊勢治田駅に到着しました。
向かったのは、三重県の最北部に位置するいなべ市です。
議会事務局の職員が公用車で駅までお迎えにきてくださいました。
3日目の調査事項は「グリーンクリエイティブいなべについて」です。
視察対象施設「にぎわいの森」は、いなべ市役所の建替えにともない、隣接する場所に整備されました。
ほかにも保健センターとシビックコア棟が一体的に整備され、中央の広場には屋根もかけられており、全天候型の屋外イベントスペースを形成しています。

まずは市役所内で、事業の全体構想や施設の詳細について説明を受けました。

「にぎわいの森」は単なる誘客のための商業施設ではなく、農業振興や生業・就農促進、商業・観光振興、市民協働の促進など、いなべ市のまちづくり・ひとづくりの拠点と位置付けて整備が行われました。
整備された初年度である令和元年度は、来場者がいきなり44万人を超えたということです。
この数は、それまでのいなべ市全体の年間来訪者数とほぼ同じというのですから、いかに魅力的な施設として注目を集めたかが理解できます。
「にぎわいの森」には、市外から誘致した店舗がありますが、同業他社に評価されるオンリーワンの技術や経営スタイルを持つ事業者を厳選して集めたそうです。
にぎわいの森を運営する一般社団法人グリーンクリエイティブいなべは、公共性と企業性を発揮するために新たに設立された団体で、市の職員も出向しているということです。
座学を終え、市役所内にある議場も見学させていただきました。

そしていよいよ、にぎわいの森の見学に向かいました。
まず目についたのがレンタル自転車です。
レンタサイクル「いなCHARI」は電動アシスト機能付自転車で、サイクルポートはにぎわいの森と阿下喜ビジターセンターの2か所となっています。

唯一、外部の事業者ではなく一般社団法人が運営する「いなべセレクトショップ」では、いなべ市の特産品や、地域の店舗と連携した四季折々の和洋菓子などが販売されています。

近年、ドッグランも整備されました。

「いなべ菓子店 八舎」は、かりんとう饅頭やどら焼きなど、いなべの自然と素材の恵みを活かした、創意あふれる甘味が並ぶ和菓子店です。
かりんとう饅頭が、座学の席に置かれていました。

「魔法のぱん」は毎日長蛇の列ができる人気商品です。
パン業界で名を馳せるオーナーが、いなべ市の気候や風土に合わせてじっくり丁寧に製造しているとのことです。
販売時刻よりかなり前から待っている人がいました。

ひととおり施設見学を終え「キッチュエビオいなべ」で昼食をとりました。
せっかく来たので、地元の有機野菜などをふんだんに使ったデリ・プレートを注文することにしました。

かなりボリュームがありました。
帰りは三岐鉄道北勢線の阿下喜駅まで公用車で送っていただきましたが、時間に少し余裕があったので、阿下喜ビジターセンターとあげき温泉で降りて、手短に施設を説明していただきました。
阿下喜駅から13:39発の三岐鉄道北勢線に乗りました。
三岐鉄道北勢線は、いわゆる狭軌線で、軌間が762ミリメートルの路線は現在3路線しか残っていない、貴重な路線であると説明が豆知識の説明がありました。
乗ってみると、やはり狭く感じられます。

西桑名駅に14:26に到着し、14:38発のJR快速みえに乗り換え。
名古屋駅には15:06に到着し、15:20発ののぞみ号に乗り換え。
東京駅に16:57に到着し、17:20発のはやぶさ号に乗り換え。
19:10に仙台駅に到着し、在来線で名取駅に帰りました。
今回の視察では、さまざまな構成による連携で誕生した施設を調査してきました。
ハード面の施設設置については、ただちに名取市政に反映することは難しいですが、官民連携による運営の手法について、多くの収穫があったと思います。
これから機会を捉えつつ、先行する参考事例として、市民福祉向上に向けた提言に活用していきたいと思います。








