吉田良活動日誌

R7.10.6 名取市議会議員研修会

名取市議会は、名取市議会基本条例第20条の規定に基づき、議員の資質の向上並びに政策形成能力及び政策立案能力の向上を図るため、議員研修の充実強化に努めることとしています。

そのための基本方針として、適正な時期に適切な内容の研修を受講できるよう、研修計画を策定し、積極的な研修受講を推進することとしています。

名取市議会議員研修会は、全議員を対象とする年に1回の研修で、講演会か近隣自治体視察等とし、講演会の場合、講師謝金は隔年と定めています。

謝金の発生する後援会は令和6年度の実施したため、今年度は謝金のない講演会か、近隣自治体視察等のいずれを行うのか、検討を進めた結果、利府町文化交流センター「リフノス」を視察することに決定しました。

13時に公用車のバスで市役所を出発し、一般道を通って会場へ向かいました。

13:45頃に会場に到着し、2階の研修室で、定刻より早く座学が開始されました。

利府町議会議長から歓迎のごあいさつを頂き、名取市議会議長が訪問者あいさつを述べ、出席者の紹介の後に始まりました。

研修では、文化交流センターの整備の経緯や施設概要、施設整備費、管理運営面、開館後の利用状況などについて、スライドと印刷資料に基づき、ご説明いただきました。

座学の後、2つの班に分かれて施設を見学させていただきました。

まずは公民館部分の各施設を見せていただきました。

施設の2階に公民館機能が整備されています。

壁にはデジタルサイネージが設置されており、イベントを告知する映像などが流れています。

特徴的だったのが、陶芸用の窯です。

創作室で成形し、乾燥させた作品を、外部に送ることなく施設内で焼くことができます。

名取市内の公民館には、ここまで本格的な窯は整備されていません。

完成した作品を置くスペースも取られています。

ほかに、完全防音のスタジオがあります。

地元高等学校の軽音楽部が、しばしば練習のために利用しているということで、将来的に公民館のイベントにも出演していただきたい考えだそうです。

また、集中して自習するための学習室も設けられています。

全部で24席あり、原則として4時間まで利用できるということです。

公民館にはほかにも、和室やクッキングスタジオなどが設置されています。

次に、多目的ホールとして使用される文化会館へ移動しました。

1階にカフェレストランがあるのが見えましたが、残念ながら休業日でした。

文化会館は最大431席の可動式多目的型ホールで、発表会やイベントが行われます。

ホールはパターン1「発表・公演」型、パターン2「集会(閉鎖)・軽運動」型、パターン3「物産展・日常(学習など)」型の3種類から選んで配置することが可能です。

様々な用途に使えるという利点がある反面、質の高い音響が求められる音楽会には向かないと思いました。

なお、文化交流センターの整備計画では、800席程度の大ホール等を隣接地に建築する第2期の計画もありますが、時期は未定とのことです。

こちらに音楽演奏会向けのホールが整備されれば、さらに魅力ある施設になることと思います。

エントランスホールで、施設の特徴である「エコツリー」の説明を受けました。

エコツリーの上部、屋根の上には太陽光パネルが設置されており、冬期は暖気を回収し、中間期は自然換気を促進する効果があります。

地中熱を利用したヒートポンプも導入しており、施設全体で節電効果を高めています。

最後に図書館を見学しました。

図書館は全面吹抜けの開放的な造りとなっています。

開架図書は8万冊、閉架も含めると約19万冊の収蔵が可能です。

児童図書コーナーは緑のカーペットを敷き、寝転んで読書することも可能となっています。

しかし、読み聞かせをする場合、ワンフロアの造りでは、静かに読書したい利用者の邪魔をしてしまう恐れがあります。

そこでロフノスでは、ドーム型の防音の「おはなしのへや」を設置し、声が外に漏れないように対策しました。

ドームの背面は、図書館の外側にあるエントランスホールに見えています。

内部には、トリノオリンピック金メダリストで利府町観光大使でもある荒川静香さんによる、子どもたちへのメッセージも書かれています。

図書館にはほかに、子ども用トイレ・授乳室、グループ学習室、静読書室などが整備されていますが、ハード面だけではなくソフト面でも特徴のある取組が行われています。

一つは「図書館に泊まろう事業」です。

毎年1回、小学生15名を対象に、図書館に1泊してもらい、思う存分読書を楽しんでもらう企画です。

夕食や入浴を終えてから来館し、翌朝はカフェで軽食をとり、開館前に帰宅する日程であるとのこと。

非常に人気が高い企画で、参加者は応募された中から抽選で選ばれるそうです。

なお、定員15名のうち10名は利府町在住の小学生ですが、5名は町外の小学生のための枠であるそうです。

名取市の小学生でも参加できるということですので、興味のある方は応募してみてください。

また、利府町図書館は「読書通帳」にも取り組んでいます。

読書通帳とは、図書館で借りた資料が記録される紙の冊子です。

利府町では、この取組を開始した初年度に、市内の全ての小中学生に読書通帳を配付し、翌年度からは小学校の新入生全員に配付しています。

もちろん一般の方も利用可能で、未就学児に読み聞かせた絵本を記録しているママもいるそうです。

読書通帳は、名取市議会でも一般質問で提案されたことがありますが、まだ導入されていません。

施設見学が終わり、研修室で名取市議会の副議長があいさつを述べ、研修は終了しました。

17時過ぎに名取市役所に到着しました。

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