令和7年度名取市総合防災訓練が愛島小学校を会場に開催されました。
名取市総合防災訓練は、宮城県沖地震や東日本大震災などを教訓に、地区防災マニュアルに基づいた住民の避難方法や町内会・自主防災組織などの活動の確認、自助・共助・公助による訓練を実施することにより、防災体制の確立と防災意識の高揚を図ることを目的とするものです。
午前7時頃に、ラインワークスによる議員の安否確認のテストが行われました。
議員の安否確認は名取市議会大規模災害対応指針に基づいて行われるもので、指針は吉田良が初当選した平成28年、当時の議長に対してその策定を提案し、平成29年8月24日に会派代表者会議で決定したものです。
なお、今回のテストにより、正常に作動しない設定となっていたアカウントがあることが判明し、適正化されたことから、定期的なテストは非常に重要であることが改めて確認されました。
名取市役所からバスで会場に向かい、訓練開始時刻前に到着しました。
まずはプールで行われている冠水箇所歩行体験に参加しました。

今回初めてメニューに加えられた訓練です。
消防用ホースで放水することで水流をつくっています。
次に、名取市水道事業所の給水車を見学し、飲料水の配布を受けました。
昨年1月に発生した能登半島地震において、現地へ応援に駆け付けたのと同じ機材です。

体育館では、防災資機材の展示と商品の概要説明、またVRによる地震と津波災害の体験が行われました。


非常食のローリングにより、賞味期限が迫ったようかんが配布されました。
同じく体育館で、宮城県が運用するデジタル身分証アプリ「ポケットサイン」を利用し、「みやぎ防災」から二次元コードを読み取るだけで、避難所に登録できるシステムを体験しました。
災害時に住民の円滑な避難や避難所運営等が行われるよう、利用の普及が進むことを願います。
https://www.pref.miyagi.jp/soshiki/jyoho/digital-id-app.html
校庭に戻り、宮城県獣医師会のご協力によるペット同行避難訓練所を見学しました。

ペット同伴を認める避難所の設置について、吉田良は令和元年12月定例会の一般質問で提案した経緯があります。
その際は、あらかじめ持ち込みを可能とする避難所を開設することについては難しいものと捉えているが、極力対応するよう、避難所配置職員向け研修でも説明をしているとの答弁でした。
今年2月3日、下増田公民館において、掃掃用品大手ダスキンにより、屋外にペットエリアを設ける避難所設営訓練が実施され、訓練に協力した名取市も有効性を確かめたところでした。
https://kahoku.news/articles/20250206khn000031.html
なお、名取市の避難所運営マニュアルでは「ペットとの同行避難を希望する避難者には、アレルギーやなき声の問題から、避難
所の中に入れることは基本的には難しいことを説明する。その上で、避難者同士の話し合いや、施設管理者との協議により対応するものとする」としています。
陸上自衛隊第22即応起動連帯のご協力により、災害時に設営する仮設浴場が展示されました。

1日当たり最大で1,200人が入浴可能で、愛島小学校の児童たちが足湯を体験しました。
メインとなる校庭の中央においては、地元自治会や自主防災組織、名取市防火協力会連合会によるバケツリレー消火訓練が行われました。

最もリレーに適した水の量は、バケツの半分より少し多い程度であるとのことです。
続いて陸上自衛隊により、倒壊家屋救出救護訓練が行われました。

さらに、名取電気工事災害協力会のご協力により、高所救出訓練が行われました。


なお、名取市消防本部では令和7年度中に、バスケット付きブームにより高所からの救助作業や圧縮空気泡消火装置による放水で消火活動が可能な水槽付消防ポンプ自動車を導入する予定です。
最後に、名取市消防本部と消防団による火災防ぎょ訓練が行われ、火元と想定される校舎に向けて放水が行われました。

以上で全ての訓練が終了し、閉会式が行われました。
全参加者に、一般社団法人宮城キッチンカー協会のご協力のもと、災害時応援協定応急炊きだし訓練による食事(やきそば)が配布されました。

この機会に、各ご家庭における防災減災対策(家具の固定、備蓄品、避難場所、情報収集・連絡手段)を今一度ご確認くださいますよう、吉田良からもお願い申し上げます。
訓練にご協力いただいた各団体の皆様に心より感謝申し上げます。